今明かされる?! ガイナーレバス誕生の秘話【後半・いざ運行!】

流通の米子店には、地元のサッカーチーム「ガイナーレ鳥取」のデザインを施したガイナーレバスがあります。ガイナーレ鳥取チームの遠征で走ったり、小学校の登山バスに使っていただいたり、いろいろなところで活躍しています。

前半では、ガイナーレバスを作った理由や実際に運行の契約をとるまでの秘話をご紹介しましたが、後半ではガイナーレバスの実際の運行についてお話します。

ガイナーレバスの運行

ガイナーレバスの運行についてはどうでしたか?

完成してすぐのメディアへのお披露目では 、選手の皆さんが「カッコいい!」と言って、乗り込んでくれました。

「ガイナーレバスに乗って遠征すれば、テンションがあがって、試合でがんばってくれるかな?」 そういう想いでバスを作りました。

今ではバスがあることが当たり前になってしまって…。結局一番よろこんでいるのは私です。
今でも試合会場にガイナーレバスが到着すると、手を振ってしまいます。でも一番に手を振り返すのは流通のドライバーです。(笑)

バスの運行は順調ですか?

ガイナーレのデザインを施したバスは1台しかなく代替えがきかないので、調子が悪いので別の車でというわけにはいきません。
「故障させない!、途中で運行できなくなることだけは絶対に避けなければならない!」。
これはずっと私の中ではプレッシャーでした。

今も遠くに行く場合は必ず念入りに点検してもらいます。もう1台作りたいくらいです。(笑)

バスの故障など、ずっと心配していたのですね?

当日移動だと余計に気を使います。試合に間に合わなかったら大変なので、ガイナーレバスが運行した当初は、事故渋滞など道路の状況を把握するため、バスより30分早く同じ道路を乗用車で走って道路状況を確認していました。

どうしてですか?

チームの方からも途中で何かあってスケジュールに影響が出ては大変と言われていたので、「私が乗用車で前を走るので、何かあれば連絡します!」と言っていました。

それも毎回です。全試合のホームゲームにはついて行きました。
一番大変だったのは、水曜日のナイターです。夜の10時にスタジアムを出るので、そこから家に帰ると深夜です。
しかし、次の日は別の業務のため、早朝に出勤しなければならない時もありました。
今、思い出しても大変だったなと、思います。でも無事に選手をスタジアムに送り届け、試合後、米子に無事に帰っているのを確認するとほっとするので、勝敗に関係なくまた次の試合が楽しみになるのです。

サッカーシーズンの1クール運行し、今はドライバーも慣れたので、仮に渋滞してもドライバーの判断で迂回して運行しています。

ガイナーレバスは選手だけを乗せるのですか?

一般の団体さま、学校の行事などでも使っていただいています。ガイナーレバスが学校に来ると子供たちが喜びますね。

ガイナーレバスを初めて学校さんに使っていただく時、 先生に「今回、派手ですけど、ガイナーレバスが行きます」と言うと、意外に反応がよくて、「ぜひお願いします」と言われました。
実際に学校にガイナーレバスが行くと、子供たち大騒ぎして喜ぶのです。それを聞くとうれしかったですね。

今でも学校行事では優先的に使ってもらっています。選手がふだん乗るバスに、子供たちが乗ると喜びます。

週末は選手の送迎でだいたい埋まっているので、平日は、学校の校外学習や登山の送迎などにガイナーレバスを使っていただいたり、一般の団体さまのバス送迎でも使ったいただいています。

ガイナーレバスを通して

ガイナーレバスを作ってみて、どうですか?

ガイナーレバスを作ろうと思った時、誰にも相談せずに一人で下準備を始めました。
チームに仲の良いスタッフさんがいたので、その方にも「ガイナーレデザインのバスを作っていい?」と聞いたら、「よいですよ」と即返答をいただきました。

その方には、いろいろ助けられました。デザインの著作権について相談したら、チームがデザインしたものを使ってOKと言っていただきました。そのデザインをディーラーさんに送り、ラッピングのデザインが出来上がりました。

私は遠征はだいたい遠方でも車で行きます。飛行機を利用したのは沖縄と仙台くらいですね。今では東北地方へも車で行っています。例えば、長野までは高速で8時間かかります。主人と交代したり、行きと帰りそれぞれ担当したり。オール下道で青森まで行ったこともあります。長距離運転は全く苦になりません。

上の写真は、700kmの距離を9時間かけて長野に到着したときの写真です。先に現地に行き、選手たちがホテルに無事到着するのを見届けると安心します。また、いろいろな場所で流通のガイナーレバスが走っているのも感動的です。
その意味では、無事に選手を送り届けてくれるドライバーの安全運行には毎回感謝しかありません。

遠征では、各地でいろいろなおいしいものを食べたり観光地に行きました。他チームのサポーターさんとも仲良くなり試合後は一緒に打ち上げをしたりします。

他チームのサポーターさんとも交流があり、鳥取にお招きして、我が家に泊まってもらったこともあります。

遠征が縁で仲良くなった長野サポーターさんとは今も交流を続けています。2019年10月の長野水害の時、災害ボランティアで福祉施設の片づけを手伝いに行きました。

会社に14日間の長期休暇制度があるので、 秋田の試合には、愛車(軽のミッション車)を運転して下道で一人で行きましたよ。温泉に入ったり楽しいです。帰りは高速で帰りましたけど。(笑)

サッカーをネタに楽しんでいます。いろいろな観光地に行って仕事に役立っています。

遠征について行くことが仕事に役立つのですか?

距離感がわかるんです。例えば九州まで行きたいとなれば、距離400~500km、所要時間が5~6時間ってところかな、と。バス料金算出に必要な距離と時間が見積もれるようになりました。計算すれば出ますが、感覚的にわかるようになりました。
観光地にも詳しくなりましたし、どの道路を通るのかなど知っておくことは、バスを運行させるのにとても役立っています。

バスにかける情熱がすごいですね?

自分でも天職だと思っています。ここまでバス業務を突き詰めていった結果ですね。プロに教わってませんが、自分で必死になって調べたり、勉強したり、関わっているうちにルールがわかってきました。バスを走らせるのはとても楽しいですね。お客様にも喜んでいただけるし…。

今は本社部門に異動し、バスの仕事が直接はできなくなったので、少しさみしいです。

今、本社でどんなお仕事をしているのですか?

今は、会社全体の仕組みづくりなど労務管理的な仕事がメインです。他にも、会社の行事や運行管理的な仕事など、日々いろいろな仕事をしています。

私の免許で中型のトラックが運転できます。米子時代からトラックを現場に運ぶなど、運転も少しやっていたので、今も米子から倉吉の回送要員として使われています。(笑)

米子店時代は、店舗のマネージャーだったこともあり自分の責任下において、人も車も自由に動かせていましたが、本社ではそうはいきません。少し淋しいと思うこともありますが、仲間もたくさんいますし、今は責任のある仕事を任され、やりがいを感じています。

ガイナーレバス誕生の秘話【前編】はこちら。

【インタビューを終えて】
流通の女性スタッフは、個性豊かで様々な仕事をこなせる人が多いのですが、長谷川さんは、一味違った個性の持ち主でした。見た目も話し方もやさしいお姉さんなのですが、話し込むと、女性?男性?性別さえわからなくなる不思議な人物でした。お客さまの喜ぶ顔がみるのが好き!バスを走らせるのが好き!と、言い切る潔さ!カッコよすぎます。
本社でまた新たな活躍を期待しています。

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