〔社長インタビュー〕オフィス棟の新設について語る
2022年10月1日、流通本社・倉吉店の隣に流通のオフィス棟がオープンします。
オフィス棟には、本社機能と倉吉店の一部機能が移動する予定です。(人材サービスの全機能/倉吉店の一部機能/本社機能)
流通 代表取締役の江原に、「オフィス棟の新設」について聞きました。
コロナ禍で事業の形態が変化
オフィス棟を新設した理由について教えてください
オフィスを新設した場所は、もともと流通のイベント事業に関する備品の倉庫として使っていた場所になります。
コロナ禍でイベントの開催が激減しましたが、その反面、リモートで商談や業務を行う人材サービスのような事業が伸びてきました。
旧オフィスには、リモートで業務を行う場所や設備が確保できません。それに、これから変化していく働き方にも対応したい、そういう思いがあったので、イベントの備品を整理して別の場所に移し、イベント倉庫を撤去することで、オフィス棟を新設することにしました。
今回、有難いことに事業再構築補助金※の申請に通ったこともあり、補助金の採択後、約1年でオフィス棟をオープンできました。
※事業再構築補助金とは
新型コロナウイルス感染症の影響が長期化したことで、中小企業や小規模事業者は、当面の需要や売り上げの回復が難しい状況が続いています。ウィズコロナ時代、中小企業庁は「事業再構築補助金」を作り、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、事業再編などの事業再構築に取り組む中小企業などを支援しています。
新たな事業や働き方に対応
新オフィス棟のアピールポイントを教えてください
新事業に対応したリモート環境を整備
ここ数年、リモートでの商談や打ち合わせが増えています。なので、1人~大人数まで対応できる会議室を作りました。
具体的には、1人用Web会議用ブース:2室、数人用Web会議用ブース:2室、応対スペース:2室、会議室:3室です。Web会議用ブースには全て防音を施し、モニターも設置しています。
今の状況からも、これからWeb会議は同時にいくつも進行することが予想されます。部屋だけでなく、Web環境、無線環境はかなり強化しました。
特にWi-Fi環境については、ビジネス用とプライベート用を完全に分離することで、業務で使用する無線環境のセキュリティをかなり強化させました。
新しい働き方に対応
事業の進捗状況に合わせて、集合・離散しやすいフリーアドレス制を採用し、フリーアドレス用のツールも多数導入しました。
具体的には、社員全員にノートPCを配布し、個人のスペースは「個人用ロッカー」のみにしました。電話も固定電話だったビジネスホンをモバイルの専用子機に変更。誰がどこにいても電話の受け答えができる環境を作りました。
休憩と会議スペースを分け、メリハリを
旧オフィスは食堂が会議室も兼ねていたので、会議が長引くと昼食が食堂で食べられないことが多々起こりました。そのことを反省し、今回は食堂スペースを優先して作りました。
休憩スペースは、当社独自のスタイルを専門会社にデザインしてもらいました。具体的には、休憩スペースの一部をパーテーションで区切ることで、オープンな空間でもリラックスできるようにしています。
社長室にもこだわりがあると聞きましたが…
社長室を含む全て個室の壁を全面ガラス張りにしました。
今まで、社員が私に用がある時は、わざわざ社長室をノックして、私の仕事の状況を確認する必要がありました。
今度からは、ガラス越しに私の仕事の状況が確認できるので、タイムリーにやり取りができます。また、個室でのリモート会議やミーティングを行う機会の多い環境では、とても効率的です。
自分たちのサービスを変化させていく
オフィス棟を作ったことで社員に伝えたいことはありますか?
今まで使っていた倉吉の事務所は、約40年使っています。この40年で流通のサービスは大きく変わり、古い事務所では、出来ないことが増えました。新オフィスは、今の業務形態にあわせ、また柔軟性も持たせた設計にしています。
流通は、地域密着サービス業であり、これからも地域のニーズに合わせて自分たちののサービスを変化させていきます。お客様と地域社会のニーズにあわせて私たちが柔軟に変化・対応することで、地域やお客様に役立ってほしいと思っています。
新オフィスもオープンな場所
お客さまやお取引さまへ新オフィスを通じて、お伝えしたいことはありますか?
流通は、これからもお客様のニーズに合わせて柔軟・迅速に対応していきます。私たちの変化にご期待いただきたいと思っています。
オフィス棟は、地域のニーズに合わせて新しい技術やデザインを多数採用しています。流通のオフィスは、今も変わらず「オープンな場所」ですので、ぜひいろいろな方に新しいオフィスの設計思想や仕事のスタイルを見に来ていただきたいと思っています。
守りのための「攻め」の経営
オフィス棟も含めて、流通の将来に向けて考えていることがあれば教えてください。
これからも流通は、山陰両県だけにとどまらず、全国にいる様々な衆知を集めて質の高いサービスを続けていきます。そのためには、物理的な距離にとらわれず、タイムリーに仕事を進めていくことが重要です。都心の会社ではなく、わが社のような地方の会社でも、距離が不利にならない時代が来たと感じています。
せきがねのプロジェクトも動き出し、最近の流通は経営に攻めの姿勢を感じます…
最近は社外の人にも「攻めの経営?」と、よく聞かれます。
私は自分のことを保守的な人間だと思っていますので、今の攻めは「守りのための攻め」です。
スタッフも順調に増えています。そのスタッフを守り、わが社を今以上に強い会社にするには、一定の攻めが必要だと痛感しています。初期投資は行うけれど、その後は安定した収益を得られ、わが社なりに成長していく。そんなビジネスモデルを確立するために、今は攻める必要があると考えています。
(インタビュー 了)
社長インタビューは定期的にWebで公開していきます。