〔社長インタビュー〕新年度(第47期)の経営方針について

流通では2023年7月より、新しい事業年度(47期)が始まっています。新年度に向け、社長の江原に今後の経営方針などをインタビューしました。

前年度は、特需による好業績

前年度の流通はどうでした?

約3年続いたコロナ禍のプラスの側面が出ました。PCR検査の会場運営を中心に、コロナだから生まれるイベント事業が重なり、好調に推移しました。おかげさまで過去最高売上&過去最高益でした。

特殊要因としての「PCR検査」などのイベント事業、そしてそれ以外の既存事業でもほぼ全てが目標を上回っていたので、安心できた事業年度でした。

コロナ禍ではワクチン接種やPCR検査の会場運営などのイベント事業が好調でした。

次のステージへの投資をスタートさせたと聞きました

2023年5月8日を最後に、PCR検査の運営業務もなくなることがわかっていたので、人材投資を前倒しすることにしました。

今まで貸切バスの需要がなかったので、その反動がすぐに来るとわかっていました。だから、社員に中型や大型バスの免許を中心に取得させることを前倒ししました。

若いメンバーを中心に大型・中型二種免許を取ってもらいました。もうすでに数人のスタッフが免許を取得し実務にあたっています。前期中に仕掛けたことで、今期以降、人材を有効に使える準備ができましたね。

全部署が目標を達成することが、今期の目標

前期は好調なまま終わりましたが、今期に向け目標はありますか?

前期は最高売上・最高益でしたが、部署ごとの粗利目標は、全部署が達成できたわけではありませんでした。今期は、全社合計で目標達成するのではなく、「全部署が目標を達成すること!」を目指します。

インターシップで学生に会社説明をする江原

 

社員に求めることはありますか?

今期の経営方針に、「地域社会からの支持を数値化したものが売上であり、お客様の満足度を数値化したものが利益である」という言葉を付け加えました。お客様の満足度が、今期一番問われます。

それはどういう意味ですか?

「物流業界の2024年問題」がメディアを騒がせています。わが社にとっても、トラックのみならずバスやタクシーのドライバーの拘束時間など、法律運用が変わります。運送業界だけではなく、あらゆる業界がいろいろな原価の価格転嫁をしなければならない時代になっています。

※物流業界の2024年問題:2024年4月1日以降、働き方改革の関連法により、自動車運転業務に関する年間の時間外労働時間の上限が960時間に制限されます。

今後、お客様へ例外なく価格転嫁のお願いをしなければなりません。わが社は小さい商圏でビジネスをしているので、価格改定のお願いをした際にも「お互い様だから仕方ないよね」と、おおむねご理解いただけます。その反面、普段お客様に満足してもらえる仕事が出来ていなければ、これをきっかけに他社に乗り換えられてしまいます。

価格改定を実施した際にも、競合他社に切り替えられず、このままわが社を使い続けていただけるかどうしたらよいのか?」を、お客様の満足度という視点で考えなければなりません。

お客様の満足度をあげるという意味で、会社が大切にする方向性として、改めて「礼儀」の概念を付け加えました。

2023年度入社した新入社員たち。新入社員だけではなく全社員に礼儀を徹底する!

礼儀ですか?

相手に伝わる気持ち良い挨拶や返事。それが大事だと思っています。

「流通の社員は、良い挨拶や良い返事ができるよね」と、態度で褒められることが我々サービス業にとっては「目に見える明確な競合他社との差」となります。
「Aさんは良い挨拶だったけど、Bさんに変わったら大したことがない」と言われないように、流通の文化として、誰がお伺いしてもきちんと相手に伝わる挨拶ができること、気持ちの良い返事ができること。「礼儀正しい態度力」を全スタッフに改めてお願いしています。

今期スタートの新しいプロジェクト

「星取テラスせきがね」準備室を開設するそうですね?

「星取テラスせきがね」は2025年4月にオープン予定で、半年前の2024年の10月には、指定管理者としての業務がスタートします。
つまり、「星取テラスせきがね」の売上が発生するのが2024年の10月。来期がスタートしてすぐのことなので、今期、開設準備室を立ち上げます。今期は常設部署ではなく、プロジェクトチームになります。

他にもプロジェクトが始まるそうですね?

8月1日から、ペット葬祭のお客様向けに新しいプロジェクト「ペット霊園リニューアルプロジェクト 」を始めます。社内DIYを兼ねたリニューアルで、来年3月末には完了させる予定です。

毎年9月の動物愛護週間に合わせて合同慰霊祭を開催していますが、それまでに準備をして慰霊祭後にスタートさせる予定です。ペット霊安室はすでにDIYが始まりました。星取テラスの開業を控えており、「ペットフレンドリー」も流通のコンセプトになります。ペットフレンドリー掲げるうえで、霊園も整備します。業者さんに全てお任せするのではなく、自分たちでDIYして作ることで今後のメンテナンスも良くするつもりです。

プライベートでもペットフレンドリーですね(笑)

愛犬も7月で1歳になり、一緒にキャンプや旅行に出かけています。実際に犬と家族旅行をするとなると、選択肢が狭くなりますね。キャンプでは色々行けるのですが、それ以外は、車で行ける距離で考えると、選択肢が急に少なくなります。

「星取テラスせきがね」は、4部屋を犬連れ専用の部屋にする予定です。専用ドッグランも用意しており、フル稼働を目指しています。犬連れのお客様やドッグフレンドリーはこれからも研究していきます。

運送・物流事業での取り組み

運送事業ではいろいろ変化があるようですね?

運行管理者を社員の標準資格へ

「運行管理者」は旅客・運送どちらにも必要な国家資格です。

前年度末に子会社だった宍道タクシーを松江店に併合したことで、松江店は旅客運送事業もできるようになりました。

トラックやバス、タクシーも本業に入ってくる中で、社員が標準的に持っている資格として「運行管理者」を捉えています。流通の社員は、運転だけではなく、運行管理についても必要な知識を資格者として持つことになります。

なぜ運行管理者の資格が必要なのでしょうか?

これまではトラックやバス、タクシーという運転に関する管理者は、会社に求められる組織運営上の管理者が兼務してきました。 。わが社の根底には、「安全は全てに優先する」というテーマが存在します。コンプライアンスの問題としても、それをより確実にしていくために、運行管理上のマネジメントを別機能として作ることで確実に取り組んでいきます。

わが社の社員が標準的に運行管理者の資格を持つことで、運行管理の知識に精通している状態がスタンダードとなり、より確実なコンプライアンスが実現できます。

新システムを導入する予定だとか?

事業に合わせて様々な業務システムを使っていますが、会社の売上の半分を占めている貨物運送事業に専用システムを入れていませんでした。流通の業務にあったシステムが見つからなかったのですが、今回、業務に合ったシステムを見つけ導入を進めています。

このシステムを導入することで、業務の効率化と可視化が図れます。
「誰かが休んでいたら業務が進まない」という属人化させない状態を目指します。また、システムに入っている情報を取り出せるので、業務改善能力を向上させるツールとして非常に期待しています。わが社は業務がだんだん多岐にわたりようになり、より緻密な数字で経営判断をしていく必要がでてきました。その意味でも、新システムにおおいに期待をしています。

物流拠点も増設

物流拠点も増設すると聞きました。

RYUTSU-PLEXを増設します。増設工事の打ち合わせも始まり、今期中に使えるようにする予定です。これが完成するとRYUTSU-PLEXのお客様に提供できる面積が今の倍以上になり、わが社は最も強力な物流センターを持つことになるのです。


最高売上&最高益をあげた第46期が終わり、社長の江原は新年度も新しいことにチャレンジしていくようです。
社長インタビュー次回は、「星取テラスせきがね」開設準備室のスタートに合わせて、具体的な取り組みや開設準備室のメンバーの仕事など、いろいろ聞いてみたいと思っています。

流通の事業や採用にご興味がありましたら、ぜひお問い合わせください。

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